価を本当に理解し、実際の企業経営に活かしきっているでしょうか。単に帳簿作成のための便利な道具でしかないと、その価値を過小評価しているのではないでしょうか。中小企業経営者の皆さん。本書において、私は複式簿記に代表される会計に秘められた真のパワーを皆さんにご理解いただきたいと願っています。そのパワーをフルに活用し、百年も二百年も輝き続ける「本物の経営」を目指してほしいと心の底から希望しているのです。これからは、昔の高度経済成長期のように誰もが右肩上がりの成長を享受できる時代ではありません。しかし、会計という強大なパワーを身につければ、あなたの会社は確実に強くなり、困難な経営環境に打ち勝つことができるはずです。会計は、企業経営者が厳しい時代を生き抜くための知恵と勇気と力の源なのです。その一点さえお伝えできれば、本書の目的は果たされたと言ってよいと思います。なお、本書の出版にあたっては、株式会社TKCの飯塚真玄会長に大変お世話になりました。飯塚会長に背中を押していただかなければ、この本は完成していなかったと思います。この場を借りて心から御礼申し上げます。坂本孝司 11
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