に︑主要な商品ごとの売上高と限界利益を聞きますが︑業績の悪い社長ほど︑具体的なデータを持ち合わせておらず︑社長の頭の中から︑おおよその数字を出す傾向にあります︒すると例外なく︑社長の思っている数値の積み上げは︑会計数値よりも大きくなってしまい︑業績が悪い社長ほどそのかい離は大きい傾向にあります︒つまり︑業績の悪い会社の社長の﹁勘ピュータ﹂は︑例外なくサビついているのです︒それなら︑﹁コンピュータ﹂により︑それを補い︑事実とデータに基づく意思決定を習慣化すべきなのです︒この分析により︑伸ばすべきものを伸ばし︑捨てるべきものを捨てる決断をし︑実践した会社は︑このような不況下であっても︑利益を数倍に伸ばしている事例もあるのです︒手作業時代の昔はいざ知らず︑ITを駆使できる現代では︑部門別や商品別・得意先別等に売上高や限界利益を区分することが︑容易にできる環境が整いました︒この会計情報から︑自社の課題などを把握していくべきなのです︒会計ソフトを活用しているといっても︑部門別会計も行わず︑全体がやっと把握できる状態では︑いまだ︑現代版の﹁どんぶり勘定﹂にすぎません︒経営者は︑自社にとって必要な財務情報・非財務情報とは何か︑それはどのようなプロセスでアウトプットできるのか︑それをどのように活用すべきなのかを︑検討第1章 現代の中小企業経営者に不可欠なのは「哲学」と「戦略」だ!19
元のページ ../index.html#21