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 本書は、「会計で会社を強くする」という視点から、簿記・会計に関する古今東西の金言を取り上げて、筆者なりの解説を加えたものです。 「簿記・会計にはものすごいパワーがある」ことを、簿記会計実践の当事者である経営者の方々や、税理士・公認会計士をはじめ、会計事務所の職員、企業で会計職に就かれている方々、さらには大学等で簿記学や会計学を学ぼうとする学徒にお伝えしたいという願いを込めて本書をとりまとめました。 経済学や経営学の研究には、マクロ経済学、ミクロ経済学、金融学、経営管理学、商学等の幅広い分野があります。そのなかで、簿記学・会計学は特に重要な役割を果たしています。しかし、社会一般には、未だに「簿記・会計」の本当の価値が理解されていないのではないでしょうか。 「簿記・会計」の重要性を説明するくだりで、ゲーテやゾンバルト等の見解を個別・断片的に引用している文献も見受けますが、「簿記・会計に関する金言」を1冊にまとめたものは存在していないようです。かかる意味で本書は初めての試みの本ともいえます。 ただ、見方を変えればこのような書籍には(学問的にも、本の販売という商業面でも)それほどの価値がないということかもしれません。まして、会計事務所を経営し、大学で会計学を教える筆者が「簿記・会計」の重要さを語ることは、「身びいき」・「我田引水」の誹り(そしり)を受けかねません。 こうした背景をご理解されたうえで、筆者の個人的趣味の延長とも言える本書の刊行を快諾くださった(株)TKC出版の石岡正行社長には心の底からお礼申し上げる次第です。また、本書の企画から校正作業に至るまで終始お力添えを頂いた同社大石茂部長にも深く感謝いたします。 はじめに2013年7月18日 坂本孝司

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