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3すべての紳士が商人簿記を完璧に学ぶとともに、18ジョン・ロックイギリスの哲学者、政治思想家。「イギリス経験論の父」・「イギリス自由主義の父」といわれるロック『教育に関する考察』(1693年)より 子供を良く教育することは、両親の重大な義務であり、また関心事であって、国民の福祉と繁栄は、子弟の教育に依存すること大でありますから、わたしは万人の心に、この問題を慎重に考えてもらいたいと存じます。(中略=坂本)。もっとも気を付けられねばならぬことは、紳士の職業です。と申しますのは、そういう身分の人たちが、その教育によって一度正道をつけられますと、その人たちは速やかにすべての他の人たちにも秩序を与えることになるものだからです*1。 しかし、もし間違って両親が職人、手仕事という卑賤な名称に驚いて、自分の子供たちのもっているこの種のいかなるものに対しても憎悪の情を抱くにしても、それでもなお手仕事に関係のある一事がありますが、それは、両親がよく考えるならば、自分の息子たちに是非習わすことが必要だと考えるものです*2。 商人簿記(merchants’ accompts)は、紳士が財をなす助けになりそうにない学科ですが、それでも多分彼が現在もっている財産を保全するのに、それ以上に役立ち、効果があるものはないでしょう。自分の収益と費用を計算をして(keeps an accompt of his income and expenses)、それにより、いつも自分の家事の推移を見届けている人が、破産(ruin)することはめったに見られないところで、このような注意を欠いたり、商人簿記をつける技術がないために、気付かぬうちに手おくれになったり、一度陥ったすべての紳士が商人簿記を完璧に学ぶとともに、「商人簿記はその名称が商人から由来し、主とし「商人簿記はその名称が商人から由来し、主として商人によって実践されているので、自分たちに関て商人によって実践されているので、自分たちに関係のない技術である」と考えないように忠告したい。係のない技術である」と考えないように忠告したい。簿記・会計にす関る金言

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