A 共益活動とは、「特定の人たちの利益を目的とする活動」のことで、公益活動とは、「不特定多数の者の利益を目的とする活動」のことです。公益社団法人、公益財団法人、NPO法人は、公益活動を主たる活動とする法人ですが、一般社団法人、一般財団法人は、共益活動、公益活動のどちらが主たる活動でも構いません。特定の人たちの利益を目的とする活動のことを「共益」といいます。同窓会のようなものがその典型です。「同窓会」は、通常、参加メンバーの利益のために活動するので「共益」団体です。一方、不特定多数の者の利益を目的とする活動のことを「公益」といいます。国際協力を行う団体は、途上国の人たちのために活動をしますから、不特定多数の者の利益を目的としているということで、「公益」団体です。明治時代に制定された民法では、営利法人と公益法人に分けていました。社団法人や財団法人、学校法人、社会福祉法人なども、公益を目的とした法人、つまり公益法人です。1998年に制定されたNPO法人も、公益法人の一種としてできました。しかし、NPO法人ができても、経済的な利益は目的としないが、専ら構成員の利益を図ることを目的として設立される団体、つまり共益団体は法人格を取得できませんでした。この問題を改善するために、2002年に中間法人法が制定され、中間法人ができました。しかし、中間法人は、法人税の取り扱いが全所得課税であったこともあり、あまり設立されませんでした。そして2008年に、一般社団・財団法が制定され、これまでに設立された中間法人は一般社団法人に移行することになりました。こうした背景から、非営利法人は「共益を目的とした法人」と「公益を目的とした法人」に分かれています。整理すると、NPO法人や公益社団法人・公益財011共益活動と公益活動はどう違うのでしょうか。1.「共益」と「公益」の違い2.「共益を目的とした法人」と「公益を目的とした法人」共益活動と公益活動QQ0404
元のページ ../index.html#25